大衆心理は分からない。順張りの見極めがトレードの鍵を握る
日本人は大衆心理に流されやすい傾向がある民族です。ラーメン店に行列が出来てると、食べない事が損に思えて並ぶという人もいるのかなと思いますが…
FXに於ける大衆心理もこれとよく似たものがありますね。見るからに上がっていたらロングで乗るなど。皆んなにそう見えれば大衆が同じエントリーをします。
FXは大衆心理を読む必要がある、機関投資家は大衆心理を読んでいるなどと言われますが、ハッキリ言って読めません。大多数が考えてすることなど分かりようがありません。
読んでるという人は、ただテクニカルでチャートを読んでるだけで心理は読んでません。いや、読めてません。
例えば、オイルショックや、反政府デモのような状態であれば集団や傾向としては次に起こるアクションはある程度読めますが、FXのチャートでローソクを通して投資家数万〜数百万人の心理など分かるわけがないんです。格好つけ過ぎですね。
投資家心理としては、今動いているローソクが見るからに下がっているから自分もショートを入れよう。ということで大衆ではなく同調心理が働き皆んなで波を作り出す。
よくある相場のパターンや、ローソクの動きから推測できるパターンはありますが、経験則だけでものを見るヒューリスティックの場合もありますが、そうだとしても皆んなにショートと見えれば大きく動きます。
これが為替チャートの大衆心理です。
大衆心理をいう場合はエントリーより、どこまでショートが続くのかの方が知りたい事だと思います…
ここまでという安値のライン、前回安値のこのレートで止まるはず、これもヒューリスティックです。
その通貨ペアを世界中の人が売買して、売り止まりが何故分かるんでしょう。誰かがストップと号令を出すわけでもなく。
売り止まるのは、前回安値に近いから、安値更新の勢いが無ければ安値圏のオーダーは利確出来ないという判断からエントリー数が減少し、一方ではここから上がるというロング勢の買い注文も入り、さらにその揺れでショートの損切りも出てくるため一旦下降が止まります。
どんどんショートの利確が行われて、ロングが勝ればレートは戻していきますが、まだ相場が満足していない場合や上位足で元から下がる波の場合はこれが戻り売りになります。上がろうにも上がれないショートの注文が入るんです。余談ですがこの上がりにくいロングは短いものから長い時間のものもあり、スッキリ上がれず揺れるので、分析が不十分な方や1、5分足のトレーダーは見た目の上昇で、これが一番騙されてるロングです。オシレーター的にも上がりますので。
大衆心理ではなく、FXトレーダー特有の心理になってきましたね。要は大衆心理は分からないので、この特有の乗せられるダマシ等の心理や、ダマシの相場が分かれば回避出来ることが増えて来ますし、どこでそれが発生するのかのレンジの癖や、どこで落ち着くかが分かればトレンドの入口が読めてきます。
インジケータを使うならこの回避術として設定するのも有効です。相場の70%がレンジなんですから、レンジがよく起きる箇所が視覚的にも分かれば利益を取れる戦術が練れますしそのローソクを待つトレードが一番楽です。
それに、Wトップやヘッド&ショルダーズと言っても、Wなのか三尊なのか完成してみないと見分け付きませんよね。だからチャートの右側は分からないという答えになるんだろうと思いますが、発想が違います。
最初から綺麗に出来上がるか分からないどうとでも受け取れるチャートパターンを見る必要がなく、完成まで待つ事もなく、覚える必要もなく、また皆んなが使ってる移動平均線の数値に合わせるという目線でもなく、素直に上位足〜下位足の往復のMTF分析をするだけなんです。
全く別な事や、全く異なる手法の方はMTF分析を大事に思っていないと思いますが、ひょっとするとMTF分析で何が見れるかの中身も知らないのかもしれませんが、FXトレーダーにとっては切り離せない非常に大切な分析です。
この勉強を適当に終わらせてる人は一から徹底的に研究していい課題ですよ。
これちょっと下がってるけど上がるだろうか…いや上がる→押し目
その逆が戻り売り。安値切り上げや高値切り下げ。
エリオットの推進3波もダウ理論の先行期や追従期も、大衆心理というよりも全部テクニカルに現れる事ですね。
トレードは、ここがそうだという先入観による先入も失敗の元です。あらゆる分析の行き着く先は「順張りと逆張り」ですが、いくら順張りでも早すぎは逆張りです。
5分足で順張りでも、それは15分足の逆張り。
15分足の順張りでもそれは60分足の逆張り。
上位足の順張りでも下位足では逆張り。
という事もあります。さぁどうしますか?というのが分析力が問われるところです。言っている意味が分からない場合は恐らくローソクの揺れに悩まされていると思いますが、大丈夫です。大半のトレーダーが今も分からず四苦八苦する事なので。
FXをするならそういう事は絶対に読めないといけないという先の課題があることだけは片隅に置いてください。それが全足種の順張りや環境認識です。習えない人は10年でも分からないかもしれません…
※ブログで言っている入り口が違うというのも、この大局の分析を視野に入れている方と、その存在に気付かずに今日・現在の動きだけ見ている分析とでは、将来的に失う時間(年数)が大きく違うからです。取り返せない貴重な時間を失えば比例してお金を失うのも同じで、私達のところに来なくても、きちんとこれらが読める本物の先生に習ってくださいということをブログで伝えています。分析技術的な事なので勝っていたら全員が知っている事というのとは全然違います。